×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「21世紀最大のロックバンド」との呼び声も高い「コールド・プレイ」が来日した。先日のグラミー賞3部門での受賞の勢いそのままに、コンサート序盤から大盛況だった。
私がこのバンドのコンサートに行った理由は、ある記事で「英のバンドなのにビートルズはおろか、米黒人音楽の影響も皆無」と評されていて、ボーカルのクリス・マーティンが取材に対し、「僕の人生で最高だった公演はジョン・ウィアムスが指揮したニューヨーク・フィルの公演」と答えたのを読んだからだ。iPodのTVCMにも起用された当代随一のロックバンドが、実はクラシックから影響を受けていた、というのはとても面白いと思ったのだ。それを確かめるために「さいたまスーパーアリーナ」まで出向いた。
オープニングで大ヒットアルバム『VIVA LA VIDA/美しき生命』から耳慣れたナンバーを演奏し、アリーナを埋め尽くした観衆は歓喜の悲鳴を上げた。クリス・マーティンは決して美声で歌上手という訳ではない。このバンドの真骨頂は確かな楽曲の構成にある。
「ロックアート」を標榜するだけあって、美しい曲調の中に哀愁があり、今の時代に呼応しているようにも感じる。どこかしら「淋しい」「悲しい」みたいな要素が盛り込まれていて、曲に独特の雰囲気がある。外見はロックの「衣」をまとっているが、クラシックの詩情が「芯」にある。そしてそれは決して重苦しいものではなく、羽のようにライトでカジュアルだ。
それが意図したものなのか、それとも元々の資質なのかは判断しにくいが、特にピアノソロの場面でクラシックを感じさせた。出自や素養がクラシックなのだろう。ある曲では粋なファンサービスとして、最終部にクラシックのピアノ曲を弾き出したのには驚いた(私はクラシックは不勉強なので曲名は分からなかったが、ロックバンドのコンサートでは前代未聞だろう!)。
いずれにしてもiPodのCMでお馴染みのナンバーでコンサートは最高潮に達した。
上述の記事ではビートルズの影響は皆無とあったが、その曲を披露したりする余裕もあって随分と楽しませてくれた。演奏の幅が広い。
『ビートルズ』から、アイドル的な表現で『バックストリート・ボーイズ』、メッセージ性と曲の洗練で『REM』、現代的なメロディーと程よいカッコよさで『ブラー』、知的上品さと挑戦の志で『レイディオ・ヘッド』ひいてはカントリーテイストまで、何でもこなす。実に「ミクスチャーバンド」である。
隣にいた若い女の子(余談だが、身振りが大きくて随分と迷惑だった)はノリのよいダンサブルスなナンバーで体をくねらせていたけれど、私の見立てでは、ノリノリで踊るようなアップテンポな曲よりも、『スローロック』調というか『クラシックバラード』風味というか、しっとりした、地に足の着いた大人のロックが本領発揮の部分なのではないかと思った。
ということは、商業ベースできちんと成功する楽曲をやって、派手さはないがクラシックの柔らかさをまぶした地味な曲もやっていけるよう自分たちを担保する強かさと戦略も有しているかもしれない。
曲想の幅広さ、演奏の幅広さは老若男女に迎えられるということだから、これは『売れるのも当然』という具合に感じた。
* * *
付記しておくと、ボーカルのクリス・マーティンはピアノとギター、ドラムのウィル・チャンピオンはギターも弾いて、多芸であった。
●
ちょっと閉口したのは、開演から1時間しても現れなかったこと(知らないバンドがずっと前座を務めた)。取材応対にでも追われているのだろうと思って、帰宅してTVをつけたらやはりインタビューで出演していた。まあこれは彼らが悪いという訳ではないけれど…。
PR
2月に入った。まだ年が明けて1か月ほどしか経っていない。仕事では改組があったりして随分とバタバタとしているが、とてもグッドニュースとは言えない感じで、まんじりともせず状況を眺めているばかりだった。
そうこうしていたら、嬉しい知らせがあった。AUDIOBASIC誌で先日掲載した記事が、読者アンケートでなかなかの上位に食い込んだとのこと。「ページ数も少なく、モノクロで、ページも後の方の割には健闘していると思う」と編集の方から激励されると、素直に有難い。いつまで寄稿が続けられるのか皆目見当がつかないけれど、まあやれるだけのことはやろうと思うし、読者の目線に立った記事を書いていこうと思う。
とはいえ、新聞や雑誌というのは、どうも『読者像』を掴むのが難しい。部数が多いということもあるし、ブログのように双方向性がある訳でもないので、一体書いたものがどのように受け止められているのか(あるいはいないのか)分かりにくい。これがオールドメディア=マスメディアの欠点のようによく言われるが、編集方針に則って、整理記者や編集者、編成マンが情報を集約して整理し、また(良い意味での)恣意をもって情報に強弱をつけて発信するのは意義があるように思う。
●
最近、ウルフ・ワケーニウスの『LOVE IS REAL』をいつも聴いている。とてもいい。ジャンルは違うが、今週の木曜はコールド・プレイの来日公演が楽しみだ。
そうこうしていたら、嬉しい知らせがあった。AUDIOBASIC誌で先日掲載した記事が、読者アンケートでなかなかの上位に食い込んだとのこと。「ページ数も少なく、モノクロで、ページも後の方の割には健闘していると思う」と編集の方から激励されると、素直に有難い。いつまで寄稿が続けられるのか皆目見当がつかないけれど、まあやれるだけのことはやろうと思うし、読者の目線に立った記事を書いていこうと思う。
とはいえ、新聞や雑誌というのは、どうも『読者像』を掴むのが難しい。部数が多いということもあるし、ブログのように双方向性がある訳でもないので、一体書いたものがどのように受け止められているのか(あるいはいないのか)分かりにくい。これがオールドメディア=マスメディアの欠点のようによく言われるが、編集方針に則って、整理記者や編集者、編成マンが情報を集約して整理し、また(良い意味での)恣意をもって情報に強弱をつけて発信するのは意義があるように思う。
●
最近、ウルフ・ワケーニウスの『LOVE IS REAL』をいつも聴いている。とてもいい。ジャンルは違うが、今週の木曜はコールド・プレイの来日公演が楽しみだ。
先日、UNICORNさんにご足労を頂いて、真空管アンプの基本的なことというか、雑誌や書籍にはあまり書いていないような、ベーシックで実用的なことをご教示頂いた。仕事でも何でもそーかもしれないけれど、未知の分野や未経験の事柄にチャレンジする時は、こと一から学ぶ必要があって、ジェントルなUさんにご教授を頂けたのは大変有難かった次第。
私も含めて<球>初級者には気になる「そもそもの基本的な疑問点」みたいなものが結構あって、それを次号AUDIOBASIC誌にまとめる予定にしています。各メーカーへ取材をして、それに答えてもらう趣旨です。インタビューはこれからなので、まあどんな感じになるか分からないのですが、「なんでデバイスとして真空管を選ぶのか?」みたいなことも訊けたらいいなあ、と思っています。
●
上述とは全然関係がないが、『自壊する帝国』(佐藤優、新潮社刊)を読み始めた。これが滅法面白い!佐藤優、この異能の作家、わたしは好きである。
私も含めて<球>初級者には気になる「そもそもの基本的な疑問点」みたいなものが結構あって、それを次号AUDIOBASIC誌にまとめる予定にしています。各メーカーへ取材をして、それに答えてもらう趣旨です。インタビューはこれからなので、まあどんな感じになるか分からないのですが、「なんでデバイスとして真空管を選ぶのか?」みたいなことも訊けたらいいなあ、と思っています。
●
上述とは全然関係がないが、『自壊する帝国』(佐藤優、新潮社刊)を読み始めた。これが滅法面白い!佐藤優、この異能の作家、わたしは好きである。
以前から調子があまりよくなかったのだが、自宅のパソコンで<Word>を立ち上げてカーソルを動かしたり、文字を入力すると途端にフリーズするという事態を迎えて、これはやむなくPCを購入しないとならなくなった。
いくら安くなったとはいえ、A4ノートであれば10万円弱は必要な訳で、余計な出費に頭を悩ませている。世界金融危機だ、百年に一度の大恐慌だ、派遣切りだとマスコミが総じて煽った報道をするがゆえ、たとえ10万円でも、「いや、ここは歯を食いしばって<メモ帳>を活用しようか」とか「中古で2、3万の型落ち難あり品でも買うべきか」と逡巡は止まらない。
こうやって消費はどんどんと冷えてゆく。蓄財があって、それはそれなりのものでしかないかもしれないが何とかそれは存在する-まさに当家のことだ!-くらいのごくごく一般的な家庭において、消費意欲の減退は顕著に違いない。モノを買うか否か、景気のムードに随分と左右される。
みんなが車を買えば<じゃあウチも>、家を買ったら<では我が家も鞍替えだ>となる。この類の消費神話は、高度成長期を経て現在では消滅したのだと言われるが、果たしてそうだろうか。
オーディオもそうだが、自らを顧みて<世間にあまり左右されることなく、自分にとっての買い時を注視しよう>などと思っていたようにも思うが、よくよく考えればそんなことはない。
必ず周囲の状況、世の中の雰囲気を感じ取って消費行動をとっている。
閑話休題。
昨年一年の長きに渡って、虫歯の治療で某大学病院に通った。先ごろ憎っくき敵との戦いに終結を迎えて胸をなで下ろしているところなのだが、歯間ブラシの使い方を教えて頂いて、この病院の地下2階で売っているというので向かった。そこは歯学生と思しき白衣の学生が屯していて、患者用の歯磨きグッズ販売所ではなかった。主に生徒自身や研修で使うだろう道具を細々と売る購買だった。その脇にメモ書きの求人票がいくつも貼られていた。
「北海道○○歯科、経験者希望」
「東京都△△クリニック、経験者希望」
などなど。壁を埋め尽くす求人を見て、ふと思った。あるところにはあるのだな、仕事というものは。 歯科医院が増えて供給過多気味というニュースを見たような記憶もあるが、不況だろうが好況だろうが虫歯菌は繁殖し続ける。病気や病原菌は景気など相手にもしない。
実にしたたかで健気だ。時節に右往左往しないその様はアッパレでさえある。こちらとしては、たとえ歯が痛くなくても、(当然と言えば当然だが)普段いつも念入りに歯を磨いておかねばならない。歯磨きだけでなく、歯の形状によっては歯間ブラシでケアを行う必要もある。半年に一遍はお医者さんに歯垢をとってもらいたい。
歯が痛くなってからでは遅いのだ。
相手はこちらのミスや手抜きを見逃したりはしない。もし痛みを感じたりしたら、すぐさまお医者さんに処置を施してもらう。あまりに楽しいことが多かったから、忙しかったから医者に行きそびれた、というのはよくない。
虫歯の治療はつらい。その痛みにはどうにも許せないものがある訳だが、しかし虫歯から教わることは多いような気がしている。せっかく身をもって高い授業料を払ったのだから、少しは得るものがあって然るべきだ。
いくら安くなったとはいえ、A4ノートであれば10万円弱は必要な訳で、余計な出費に頭を悩ませている。世界金融危機だ、百年に一度の大恐慌だ、派遣切りだとマスコミが総じて煽った報道をするがゆえ、たとえ10万円でも、「いや、ここは歯を食いしばって<メモ帳>を活用しようか」とか「中古で2、3万の型落ち難あり品でも買うべきか」と逡巡は止まらない。
こうやって消費はどんどんと冷えてゆく。蓄財があって、それはそれなりのものでしかないかもしれないが何とかそれは存在する-まさに当家のことだ!-くらいのごくごく一般的な家庭において、消費意欲の減退は顕著に違いない。モノを買うか否か、景気のムードに随分と左右される。
みんなが車を買えば<じゃあウチも>、家を買ったら<では我が家も鞍替えだ>となる。この類の消費神話は、高度成長期を経て現在では消滅したのだと言われるが、果たしてそうだろうか。
オーディオもそうだが、自らを顧みて<世間にあまり左右されることなく、自分にとっての買い時を注視しよう>などと思っていたようにも思うが、よくよく考えればそんなことはない。
必ず周囲の状況、世の中の雰囲気を感じ取って消費行動をとっている。
閑話休題。
昨年一年の長きに渡って、虫歯の治療で某大学病院に通った。先ごろ憎っくき敵との戦いに終結を迎えて胸をなで下ろしているところなのだが、歯間ブラシの使い方を教えて頂いて、この病院の地下2階で売っているというので向かった。そこは歯学生と思しき白衣の学生が屯していて、患者用の歯磨きグッズ販売所ではなかった。主に生徒自身や研修で使うだろう道具を細々と売る購買だった。その脇にメモ書きの求人票がいくつも貼られていた。
「北海道○○歯科、経験者希望」
「東京都△△クリニック、経験者希望」
などなど。壁を埋め尽くす求人を見て、ふと思った。あるところにはあるのだな、仕事というものは。 歯科医院が増えて供給過多気味というニュースを見たような記憶もあるが、不況だろうが好況だろうが虫歯菌は繁殖し続ける。病気や病原菌は景気など相手にもしない。
実にしたたかで健気だ。時節に右往左往しないその様はアッパレでさえある。こちらとしては、たとえ歯が痛くなくても、(当然と言えば当然だが)普段いつも念入りに歯を磨いておかねばならない。歯磨きだけでなく、歯の形状によっては歯間ブラシでケアを行う必要もある。半年に一遍はお医者さんに歯垢をとってもらいたい。
歯が痛くなってからでは遅いのだ。
相手はこちらのミスや手抜きを見逃したりはしない。もし痛みを感じたりしたら、すぐさまお医者さんに処置を施してもらう。あまりに楽しいことが多かったから、忙しかったから医者に行きそびれた、というのはよくない。
虫歯の治療はつらい。その痛みにはどうにも許せないものがある訳だが、しかし虫歯から教わることは多いような気がしている。せっかく身をもって高い授業料を払ったのだから、少しは得るものがあって然るべきだ。
カテゴリー
■メールでのお問い合わせ、
ご連絡は、本Webページの最下部に設置しております
メールフォームからお願い
します。
-------------------------------
ご連絡は、本Webページの最下部に設置しております
メールフォームからお願い
します。
-------------------------------
プロフィール
HN:
なし
性別:
男性
自己紹介:
powerd by
powerd by
最新コメント
[08/15 yrndmifoaj]
[08/15 ekckyuobwa]
[08/14 clqoizbepn]
[07/19 azart47]
最新トラックバック
ブログ内検索
アクセス解析
カウンター
フリーエリア
建築家の設計による狭小住宅からブログ発信中。
地下の書斎でオーディオを
愉しみ、音楽はなかでも特にJAZZ(ジャズ)を聴きます。
《お知らせ》直近の雑誌寄稿
→左記、カテゴリー《メディアへの寄稿》からご覧下さい
-------------------------------
///聴かずに死ねない!JAZZライブ盤。現代JAZZの、ある到達地点に違いないです///
●詳細はこちらから(amazon)
The Winners/Live at the Dolder Grand Hotel, Zurich/TCB/2001
-------------------------------
M's Bar/男の書斎には、クルマやテニスなどの話題が中心のもう一つの別室ブログを設けています。
地下の書斎でオーディオを
愉しみ、音楽はなかでも特にJAZZ(ジャズ)を聴きます。
《お知らせ》直近の雑誌寄稿
→左記、カテゴリー《メディアへの寄稿》からご覧下さい
-------------------------------
///聴かずに死ねない!JAZZライブ盤。現代JAZZの、ある到達地点に違いないです///
●詳細はこちらから(amazon)
The Winners/Live at the Dolder Grand Hotel, Zurich/TCB/2001
-------------------------------
M's Bar/男の書斎には、クルマやテニスなどの話題が中心のもう一つの別室ブログを設けています。
アーカイブ
リンク