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昨年の9月の終わり以来だから半年振りに、再び宴と相成った。コニシス・小西所長と吉祥寺で待ち合わせて、47研・木村所長の工房へと向かった。小西さんは行くのが初めてという。私も久方振りに訪問した。ここは不思議に落ち着く空間で、何と言うか子供の玩具部屋みたいな雰囲気で、雑然としていて、かといって秩序がない訳ではない。そしてまた、古びたライトなんかが無造作に置かれていて、無骨なのだが迫って来ない設えだ。悪くない。途中、指揮者を生業とするという人が試聴にやって来たが、そそくさと帰っていかれた。それから木村さんにビールを渡されて、断るのも失礼だから呑み始めた。すると当然、早くしっかりと飲りたくなって来る。まだ6時前だ。
連れ立って地下のビアホールへと降りた。今回は別に飲み会を記事にするなんて馬鹿げたことはしないから、私の方も多少エンジンが暖まってくれば言いたい放題だ。かぱかぱと焼酎のソーダ割を呑めば、舌の方も滑らかになってくる。内容についてはよく覚えていない。アルコールは働いた無礼と記憶を綺麗に流し去ってくれる。確か、小西さんに随分と噛み付いていたような気がするが、それすらも定かでない。
ただ一つ言えるのは、私は相変わらず<アジテーター>であったということだ。こちらはオーディオのド素人だから、二人の前では鬼ゴッコの「お豆」みたいな存在だ。鬼にタッチされても、鬼という役割を担うことを免除された永遠の少年であることを担保に、どくどくと議論を吹っかけていく。さすがに衝突事故になる直前には、話題を違う方へ放り投げたりもするが、まあ<青臭いアジ>もここに極まれりであろう。今回は寝不足が祟って、酔いの度合いも深かった(いや、いつもの通りか・・・)。
こうやって書いているうちに思い出して来た。外人が見た日本製品のイメージについてだ。「メイド・イン・ジャパン」は壊れなくて値段がこなれていて、信頼性が高い。ホンダのバイクやソニーのテレビ的イメージだ。これはこれで勿論間違っていない。ただ私としてはそれとは別に、<箱庭的なミニマリズムを体現して、小さくて機能が充満していること>に海外は「日本」を見るのではないか、と思っていた。前回の飲み会の話の続きだ。海外のオーディオシーンと日本のそれとを比較してもらった折から、気になっていた。スモールテクノロジーを駆使し、かつ機能的であることに「日本」を感じる面があるのではないか、と。木村さんによれば、そういう製品にしてやろうとか、そう感じて欲しいとかいうことはないけれど、おそらく間違いなく自分の製品に対して、海外は「日本的であること」を見出しているだろうという。やはり、軽くて小さくデザインコンシャスであることにオリエンタリズムというか、ずばり「日本」を感じているのだ。
枯山水や浮世絵のように緻密さと大胆さが捻じり込まれて同居する独特な世界観に対してだ。あるいはゴッホやマネが浮世絵に影響を受けたというのも、そのようなことなのかもしれない。
ジャパニーズコンパクトが海外から評価を受けるというのは、これは実に私は喜ばしいことなのではないかと思うし、そういう個性がないと世界と対峙するなんてことは不可能なのではないかとも思う。いずれの分野も同じであろう。イチローの姿形は、まるでかつてのウォークマンのようではないか。
追記
お二方へ。去り際に何度も握手をし、挙句の果てにハグまでしたのは、実に居心地よく楽しかったからであります。何卒ご容赦のほどを。
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連れ立って地下のビアホールへと降りた。今回は別に飲み会を記事にするなんて馬鹿げたことはしないから、私の方も多少エンジンが暖まってくれば言いたい放題だ。かぱかぱと焼酎のソーダ割を呑めば、舌の方も滑らかになってくる。内容についてはよく覚えていない。アルコールは働いた無礼と記憶を綺麗に流し去ってくれる。確か、小西さんに随分と噛み付いていたような気がするが、それすらも定かでない。
ただ一つ言えるのは、私は相変わらず<アジテーター>であったということだ。こちらはオーディオのド素人だから、二人の前では鬼ゴッコの「お豆」みたいな存在だ。鬼にタッチされても、鬼という役割を担うことを免除された永遠の少年であることを担保に、どくどくと議論を吹っかけていく。さすがに衝突事故になる直前には、話題を違う方へ放り投げたりもするが、まあ<青臭いアジ>もここに極まれりであろう。今回は寝不足が祟って、酔いの度合いも深かった(いや、いつもの通りか・・・)。
こうやって書いているうちに思い出して来た。外人が見た日本製品のイメージについてだ。「メイド・イン・ジャパン」は壊れなくて値段がこなれていて、信頼性が高い。ホンダのバイクやソニーのテレビ的イメージだ。これはこれで勿論間違っていない。ただ私としてはそれとは別に、<箱庭的なミニマリズムを体現して、小さくて機能が充満していること>に海外は「日本」を見るのではないか、と思っていた。前回の飲み会の話の続きだ。海外のオーディオシーンと日本のそれとを比較してもらった折から、気になっていた。スモールテクノロジーを駆使し、かつ機能的であることに「日本」を感じる面があるのではないか、と。木村さんによれば、そういう製品にしてやろうとか、そう感じて欲しいとかいうことはないけれど、おそらく間違いなく自分の製品に対して、海外は「日本的であること」を見出しているだろうという。やはり、軽くて小さくデザインコンシャスであることにオリエンタリズムというか、ずばり「日本」を感じているのだ。
枯山水や浮世絵のように緻密さと大胆さが捻じり込まれて同居する独特な世界観に対してだ。あるいはゴッホやマネが浮世絵に影響を受けたというのも、そのようなことなのかもしれない。
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