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昭和レトロ_照明

 この三つの照明は、いずれも1980年代の卓上スタンド式のものだ。地下の“静寂の間”は精神をスタビライズさせるための空間だから、いまどきのエッジの立ったデザインの照明器具は似つかわしくない。墨汁で塗られた黒い床とコンクリート打ち放しのシンプルなスペースは、何故だかとても柔らかな印象を与えてくれる。空間の構成要素としてはシャープであるにも関わらず、引き算の美学というか日本的な建築手法に近いからなのかもしれないが、簡素がゆえに迫って来る感じがしない。

 僕が憑き神に追われるようにアナログレコードに精を出すのも、日常の由無し事にまみれてクタクタになった心をこの場で安寧に導こうというコンセプトから言えば自然なことだ。数値特性や技術的な進歩の度合いからすれば、明らかにレコードよりもCDの方が上であるはずなのに、音に“癒される”のはどうしたってアナログが勝る。音楽がしなやかで優しく聴こえる。マイルスの、あの激しい『フォア&モア』だって、空間のそこかしこに楔を打ち込んではいるけれど、聴いた後にささくれ立った心持ちは不思議と落ち着く。

 そういう在り処だから、ポンコツでやれてはいるが、この昭和モダンな照明は心の奥底の薄暗いところもたおやかに照らしてくれる。


●関連ブログ(過去ログ)
『インテリアとしてのBICYCLE』
→6月7日付けブログ


●関連ブログ(過去ログ)
『ルームアコースティックとインテリアとしてのオーディオ』
→6月5日付けブログ




※やっぱり、こういう空間をさらっと用意する杉浦伝宗という男は、なかなかだと思う。やるなぁオデン。


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