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オーディオ、音楽、建築のほかメディア評、書評や日々の雑感など、ジャンルごった煮でお届けしています。
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■◎オーディオアクセサリーほか
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 “久々にオーディオについてのネタでも”ということで、思い立ったように書こうと思ったのは電源関連についてだ。いい電源はいい音を生むという。オーディオに凝った人にしか分からない世界なのであろう。興味のない一般の方にとってはオカルティズムに近いことなのではないだろうか。
 
 僕だってちょっと前には、手をかざすと病気が治るのと同じような印象だった。だが、雑誌では随分と沢山のページを割いているし、電気の波形を綺麗にしてやる装置だってあるのだ。世話になった建築設計事務所によると、前のめりにオーディオに邁進している層ばかりでなく、まあそれなりに<いい音>を聴きたいと考えている“マニアでない人”も、最近では電源に気を配るケースが増えて来ているという。割に電源対策が一般的になりつつあるのかもしれない。

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 とはいえ、本当にオーディオというのは本当に恐い世界だ。そのうちに小宅でも、とても小さな坪庭に植わる三本の竹の脇に、『MY電柱』を建立することになるやもしれない。家人による建設反対運動が起こるのは必至であるが。
 
 それで我がオーディオ部屋の電源についてだが、元のブレーカーは中で家庭用とオーディオ用の二系統に分けている。ただし、ただ分けたというだけであって、オーディオ用は特別にフジクラの電線にして壁の中を渡しているという訳ではないし、ブレーカーそのものも一般家庭用のものだ。だから我が家の三階にある元のブレーカーからどのメーカーの電線でもって地下まで通しているのかも判然としない。でもまあ、まだ分けただけマシだとしよう。
 
 このオーディオ用は二階のリビングと地下に分波されている。リビングには家人の強い要請で、いわゆる単なるミニコンポが設置されている。リビングには脇にキッチンがあるのであって、料理を作りながら凝ったオーディオのシステムなどを聴かされても困るということだ。<いい音>過ぎても困ると。何かをしながら音楽をBGM的に流すという目的もあるので、<気にならない音>である必要がある。オーディオにはこういう選択の仕方もある。

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 決して馬鹿にしているのではなく、何もどうしても<いい音>である必要はないのだ、オーディオというものは。そういうスタイルがあったっていい。こんなことは当たり前のことだ。ハイエンドこそ“正しいオーディオ”というのは幻想だ。
 
 何に怒ったのかは自分でもよく分からないが、それはさておき、とはいえリビングの壁コンにはオヤイデの<SWO-XXX ULTIMO>を付けた。安いコンポーネントだからこそ、よいコンセントが利くだろうと考えたからだ。これは事実正解であった。オヤイデとその隣の普通の家庭用コンセントでは、ミニコンポをつないだ時の印象がまるで違う。家人もこれには驚いていた。がゆえに、壁コンは非常に投資効果の高い商品だといえる。
 
 長くなったが、やっと地下だ。コンセントは全部で7個ある。家庭用が4個(うち1個は壁上部のエアコン用)、オーディオ用が4個。そのオーディオ用は二つが松下電工のホスピタルグレード<WN-1318>、電源対策の基本と言われるやつだ。色を何色にするか随分悩んで、茶色を選んだ。家を建てる時に自分で買って、取り付けるよう業者の人にお願いしたのだが、なかなかインテリアにあう色だと思ったのであろう。サービスで家庭用の3個のコンセントもこれと同じにしてくれた。これはラッキーであった(大して高くないですからね)。

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 他はレビトンのホスピタルグレード<8300>に、同じくレビトンの<クロームメッキの二口プレート>を2セット。『オーディオアクセサリー』誌をよく読んで、各社の傾向を字面で大体つかんだが、何にせよ、コンセントによって音に余計なカラーレーションが付帯するのは避けたいと考えていた(この流れと47研製品の導入はもちろん連動している)。だからオヤイデを地下に設置することは当初から計画していなかった。比較的ピュアな素性の壁コンを導入するつもりであった。僕の場合、例によって見た目も重要なファクターである。床の墨色に合わせるためにコンセントの色は黒として、壁面のコンクリート打ち放しの無機質な感じに適するカッコいいプレートを探すうちに、レビトン社製に辿り着いた。

 家を建てている最中にコンセントを選ぶ作業をしたのだが、家は当然出来ていない訳で、まだ見ぬ部屋の雰囲気にあわせようと、来る日も来る日もイマジネーションを働かせて想像を繰り返した。設置されてしまえばなんのことはない、インテリアにとっては単なる脇役なのであるが、あーでもない、こーでないと選んだからこそ、<いい音>に聴こえるというものである。電気工事の資格もないので、他コンセントとの比較は適わないが、そう勝手に信じ込むようにしている。

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 更新にしばし時間を空けてしまいましたが、今回は『晩夏のケーブル討論!』の第3弾をお届けします。まずはbydさんからお寄せ頂いたコメントです。

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私も長年あれこれスピーカーケーブルをとっかえひっかえしてましたが、ベルデンの8460という極細のものに替えてスッキリ低音から高音までよく出ているのでこれにて終了しました。。

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 bydさん、有難うございました!

 実に含蓄に富んだご意見で、私なりに解釈をさせて頂きますれば、『とっかえひっかえをしなければ意中のケーブルを見つけることはできない』、また『それを経て終了(=終着点)に辿りつく』ことをご指摘されています。

 これはケーブルにこだわる際だけでなく、オーディオ全般にも関わることで、消費者たるユーザーがどのようなスタンスでオーディオに望むのかということにも連環すると思います。この点について思うところを述べるのは、また別の機会に譲りたいと思います。

 私は聴いたことがないのですが、ベルデンの8460というのはインターネットで見る限り、シンプルでありながらプロ使用ということで、やはり突き詰めていくと、簡潔で付帯を省いたものに収斂されるということなのかもしれませんね。

 続いて、日本のガレージメーカーの雄、47研の木村さんに『晩夏のケーブル討論!』に加わって頂きます。メールと電話でインタビューした模様をご本人に了解を頂いた上で掲載いたします。


■メールでのインタビュー
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先ず10年ほど前のものですが、読んでください。

http://www.kcn.ne.jp/~m-yoshii/aa2/teramura.html

所々文字化けしてるかも知れませんが



続き
ケ-ブル類の比較試聴の時

1)接点部分を充分綺麗に磨いてから接続したか

2)A線とB線の長さは同じだったか

3)A線とB線は同じ所を通ったか
→(注)ケーブルAとケーブルBの長さが異なる際に、例えばAは地面に接地し、Bは空中接線となれば、条件が一緒とは言えない(例えば振動、例えば地磁気の影響)

4)プラグを含めた評価なのか

5)純粋にケ-ブルの比較するので有ればプラグも当然同じでなくてはいけない、もっと厳密に言えばハンダ付けを伴う場合はハンダの量、半田こてを当てていた時間、例えば6Nとか8Nとか言っても熱を加えれば4Nになってしまうこともある
→(注)プラグを半田付けする際に熱が加わるので、材質に変化を生じさせる

等々比較試聴はケ-ブル類に限らず条件を揃えなければ無意味です、とはいっても条件を揃えるのはきわめて困難です。

世の中にはケ-ブルが売るほど有るから、買ってきたり借りてきたり、ちょっと繋いで見ただけで直ぐAが良いとかBの方がよいとか判断する傾向がある、しかも個人のレベルならともかく文字になったときは影響が有るから読む側も気を付けねばいけません。

木村

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(注)注記は電話でやりとりをした際に確認したもので、補足として付記したものです


■電話でのインタビュー
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-そもそも何故ケーブルを変えると音が変わるのでしょうか
47木村さん】線材固有のキャラクターだけでなく、被覆の違いも音の相違を生みます。またそればかりではなく、金属に代表されるプラグによっても、良かれ悪しかれ音の違いを発生させることになります。

-今ではケーブルによって音を変え、調整するということが一般的になりました
47木村さん】そんなにケーブル、ケーブルと言うのもいかがなものか、と思ったりはします。あくまでも、そもそもの音を作っているのはアンプやスピーカー、プレーヤーというコンポーネントであることは昔から変わりません。
 ただ、ユーザーの楽しみを奪ってしまったメーカー側の責任ということもありますので、一概にケーブルで自分なりに音作りを楽しむということを否定もできないし、これは個人の自由だと思います。

-メーカーサイドの責任というのは、具体的にはどのようなことでしょうか
47木村さんCDプレーヤーのブラックボックス化が挙げられると思います。レコードからCDへとメディアが変わり、あわせてCDプレーヤーのブラックボックス化が進みました。つまりレコードプレーヤーのようにユーザーが「いじって楽しむ」要素が消えていき、聖域化してしまいました。ここで登場するのがケーブルです。ユーザー個人の楽しみを提供することがコンポーネント側になくなったので、やむなくケーブルがその役割を担うこととなったのだと思います。

-木村さんの作ったケーブルは、髪の毛のように細い導体という特徴がありますが、どのようなきっかけで製品開発をすることになったのですか
47木村さん】ケーブルに注目が集まるようになった当初、私はあまりハイエンドのケーブルというものに関心が湧きませんでした。なぜかと言えば、アンプの内部の線やピンジャックやプラグにどのような材料、素材が使われているのかという議論を置き去りにして、機器をつなぐケーブルにばかり目を向けることは滑稽に思えたからです。今から10年以上も前の話ですが。

 色々なケーブルを試聴していく中で、一緒に開発をしていた人間から電話線が送られて来ました。オーディオ用の製品ではありませんが、これが非常に音質も良く、ユニークだと感じました。

 つまるところ、電話線は人の声の帯域に関するノウハウがつまった電線だったのです。従って、これをオーディオに転用することには理があると思いました。そもそも黒電話の時代に開発された電話線は、旧電電公社の時に細かな規格が設けられたものです。銅線の洗浄に関して手間がかかっていて、線の撚り方にも独自なものがあります。コンマ4mmの電話線とコンマ5mmのLAN用の線では、その差はコンマ1mmしかありませんが音質には差異があり、電話線の方が上でした。人の声という帯域に対する何らかの処理がなされているのだろう、と。

 そこから自社のケーブルの開発、製作が始まったという訳です。


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 前回のブログで『晩夏のケーブル討論!』と銘打ったのですが、残念ながらコメントをお寄せ頂いておりませんので(>_<)、まずはメーカーを代表してTMD社/畑野さんからのコメントを改めて掲載いたします。


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電源

電源ケーブルで音が変わるなんて、70年代ではまず誰も考えなかった事ですね。

でも、今ではオーディオに係わる人の中では常識ですし、先日も秋葉原の某店で雑談した折りに聞いたことですが、なんだかんだいってもオーディオ店では電源回りがコンスタントに動いているとのことでした。

考えれば、100VのAC電源は家庭用の汎用電力源として、当初は電灯線の呼び名の如く電気が点けばまず目出たいということで、その後、我が国の文化生活が豊かになるにつれ、その電灯線(つまり電球のソケットの事)からアダプターを介して炊飯器とかに電力を供給していた時代も覚えています。

壁に立派に汎用として電源が備えられるようになったのも考えてみればそんなに昔ではないわけです。

一極集中的にそのコンセントにつなぐ機器数が増えていき、いつしかオーディオ機器も仲間入りをするようになったというわけで、決して音質重視などではなく実用本意の設計だったと思います。

しかし、そんな事情の電灯線の壁コンからオーディオ機器にひくほんの1〜2mのケーブルで音が変わるのですから面白いと言えば面白いことですね。

ほんとうに音は奥が深いし、オーディオも奥が無限にありそうです。


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(注1)読み易いように、句点と改行に限って加筆させて頂きましたこと、コメントの一部を割愛させて頂きましたことを記しておきます。 

(注2)今回、生まれて初めて絵文字を使ってみました(^o^)v
あ、これ(+。+)~~なんだか( ´∀`)くせになりますなあ(ο^v^ο)



【現在のオーディオシーンにおけるケーブルの隆盛】について、皆さんのご意見をお聞かせ頂きたく、コメントをお待ち申し上げます。

 と申しますのは、『そもそもケーブルで音が変わるということをどのように捉えればよいのか』ということについて、私は門前の小僧がゆえ、自分の中で考えやスタンスがクリアになり切っておりません。

 先のブログにも書きました通り、電源ケーブルやピンケーブルといったオーディオケーブルを変えることで音が変化し、自分の好みにあったものをチョイスするというのは、これはとても愉快で楽しいことです。

 しかし面白いと同時に、

(1)そもそもどうしてケーブルを変えると音が変わるのか

(2)また、なぜケーブルによって音を変えて、調整する必要が出てくるのか

(3)オーディオ雑誌の二大巨頭といえる『オーディオアクセサリー』誌には、その名の通り、ケーブルを吟味することが大切だと多くの紙面が割かれ、かたや『ステレオサウンド』誌にはさしてケーブルにまつわるテーマは登場しない。

 それぞれ媒体に持ち味、特徴をもたせる必要があるとはいえ、ケーブルを適切に選択することがコンポーネントにとって必要不可欠なのであれば、SS誌だってケーブルについて取り上げるべきだろう。

 ただ逆に、大概の場合、ケーブルよりもコンポーネントの方が値が張るのだから、AA誌の言うほどケーブルを重視しなくても良いのではないか

(4)もしかすると、専門誌とオーディオ流通店がタッグを組んで『ケーブル幻想文化?』を作り出して私を騙そうとしているのはないか(笑)


といった疑問があるのですが、疑心暗鬼になっても仕方がありませんので、凄腕ユーザーたる拙ブログをお読みの皆さんにお考えを伺おうと考えました。

 あわせて、メーカーの方にも上記についての視座を、知り合いのよしみということでお尋ねして、本ブログに掲載しようと考えております。


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