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 更新にしばし時間を空けてしまいましたが、今回は『晩夏のケーブル討論!』の第3弾をお届けします。まずはbydさんからお寄せ頂いたコメントです。

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私も長年あれこれスピーカーケーブルをとっかえひっかえしてましたが、ベルデンの8460という極細のものに替えてスッキリ低音から高音までよく出ているのでこれにて終了しました。。

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 bydさん、有難うございました!

 実に含蓄に富んだご意見で、私なりに解釈をさせて頂きますれば、『とっかえひっかえをしなければ意中のケーブルを見つけることはできない』、また『それを経て終了(=終着点)に辿りつく』ことをご指摘されています。

 これはケーブルにこだわる際だけでなく、オーディオ全般にも関わることで、消費者たるユーザーがどのようなスタンスでオーディオに望むのかということにも連環すると思います。この点について思うところを述べるのは、また別の機会に譲りたいと思います。

 私は聴いたことがないのですが、ベルデンの8460というのはインターネットで見る限り、シンプルでありながらプロ使用ということで、やはり突き詰めていくと、簡潔で付帯を省いたものに収斂されるということなのかもしれませんね。

 続いて、日本のガレージメーカーの雄、47研の木村さんに『晩夏のケーブル討論!』に加わって頂きます。メールと電話でインタビューした模様をご本人に了解を頂いた上で掲載いたします。


■メールでのインタビュー
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先ず10年ほど前のものですが、読んでください。

http://www.kcn.ne.jp/~m-yoshii/aa2/teramura.html

所々文字化けしてるかも知れませんが



続き
ケ-ブル類の比較試聴の時

1)接点部分を充分綺麗に磨いてから接続したか

2)A線とB線の長さは同じだったか

3)A線とB線は同じ所を通ったか
→(注)ケーブルAとケーブルBの長さが異なる際に、例えばAは地面に接地し、Bは空中接線となれば、条件が一緒とは言えない(例えば振動、例えば地磁気の影響)

4)プラグを含めた評価なのか

5)純粋にケ-ブルの比較するので有ればプラグも当然同じでなくてはいけない、もっと厳密に言えばハンダ付けを伴う場合はハンダの量、半田こてを当てていた時間、例えば6Nとか8Nとか言っても熱を加えれば4Nになってしまうこともある
→(注)プラグを半田付けする際に熱が加わるので、材質に変化を生じさせる

等々比較試聴はケ-ブル類に限らず条件を揃えなければ無意味です、とはいっても条件を揃えるのはきわめて困難です。

世の中にはケ-ブルが売るほど有るから、買ってきたり借りてきたり、ちょっと繋いで見ただけで直ぐAが良いとかBの方がよいとか判断する傾向がある、しかも個人のレベルならともかく文字になったときは影響が有るから読む側も気を付けねばいけません。

木村

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(注)注記は電話でやりとりをした際に確認したもので、補足として付記したものです


■電話でのインタビュー
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-そもそも何故ケーブルを変えると音が変わるのでしょうか
47木村さん】線材固有のキャラクターだけでなく、被覆の違いも音の相違を生みます。またそればかりではなく、金属に代表されるプラグによっても、良かれ悪しかれ音の違いを発生させることになります。

-今ではケーブルによって音を変え、調整するということが一般的になりました
47木村さん】そんなにケーブル、ケーブルと言うのもいかがなものか、と思ったりはします。あくまでも、そもそもの音を作っているのはアンプやスピーカー、プレーヤーというコンポーネントであることは昔から変わりません。
 ただ、ユーザーの楽しみを奪ってしまったメーカー側の責任ということもありますので、一概にケーブルで自分なりに音作りを楽しむということを否定もできないし、これは個人の自由だと思います。

-メーカーサイドの責任というのは、具体的にはどのようなことでしょうか
47木村さんCDプレーヤーのブラックボックス化が挙げられると思います。レコードからCDへとメディアが変わり、あわせてCDプレーヤーのブラックボックス化が進みました。つまりレコードプレーヤーのようにユーザーが「いじって楽しむ」要素が消えていき、聖域化してしまいました。ここで登場するのがケーブルです。ユーザー個人の楽しみを提供することがコンポーネント側になくなったので、やむなくケーブルがその役割を担うこととなったのだと思います。

-木村さんの作ったケーブルは、髪の毛のように細い導体という特徴がありますが、どのようなきっかけで製品開発をすることになったのですか
47木村さん】ケーブルに注目が集まるようになった当初、私はあまりハイエンドのケーブルというものに関心が湧きませんでした。なぜかと言えば、アンプの内部の線やピンジャックやプラグにどのような材料、素材が使われているのかという議論を置き去りにして、機器をつなぐケーブルにばかり目を向けることは滑稽に思えたからです。今から10年以上も前の話ですが。

 色々なケーブルを試聴していく中で、一緒に開発をしていた人間から電話線が送られて来ました。オーディオ用の製品ではありませんが、これが非常に音質も良く、ユニークだと感じました。

 つまるところ、電話線は人の声の帯域に関するノウハウがつまった電線だったのです。従って、これをオーディオに転用することには理があると思いました。そもそも黒電話の時代に開発された電話線は、旧電電公社の時に細かな規格が設けられたものです。銅線の洗浄に関して手間がかかっていて、線の撚り方にも独自なものがあります。コンマ4mmの電話線とコンマ5mmのLAN用の線では、その差はコンマ1mmしかありませんが音質には差異があり、電話線の方が上でした。人の声という帯域に対する何らかの処理がなされているのだろう、と。

 そこから自社のケーブルの開発、製作が始まったという訳です。


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無題
驚きました。。

私はケーブルは太いものが良いとずっと思い込んでいた節があり、180度意識を変え8460に変えてみたところ、これでいいんだぁ、と愕然としました。。

それ以来全てケーブルをオークションで売り、溜め込んでいたオーディオ雑誌までも叩き売りました。

オーディオショウなどは楽しいので今後も行きますが雑誌だけは買わないようにしようと思っています。

今は先日の吉田さんのELACが気になる程度です。。
byd 2007/09/11(Tue)15:05:57 編集
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