■◆メディア評
[2024/11/23] [PR] (No.)
[2010/03/04] 私、雑誌の味方です《その2》~二玄社『NAVI』最終号~ (No.243)
[2010/01/07] 私、雑誌の味方です (No.238)
[2008/12/03] メディアの病状-筑紫哲也という人<その3>- (No.169)
[2008/11/23] 日曜放談-筑紫哲也という人<その2>- (No.168)
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『NAVI』最終号が面白い!
特に《さよならNAVI》と題した特集は、まるで病気の患者が最期に嘘のように元気になるといった雰囲気で、全盛時を思い起こさせる雑誌の勢いを感じた。たぶん大学生の頃だったと思うけれど、《NAVIってチョー、おもれぇな》と感じたのを思い出したのだ。
特に《さよならNAVI》と題した特集は、まるで病気の患者が最期に嘘のように元気になるといった雰囲気で、全盛時を思い起こさせる雑誌の勢いを感じた。たぶん大学生の頃だったと思うけれど、《NAVIってチョー、おもれぇな》と感じたのを思い出したのだ。
今は新潮社で『ENGINE』誌の編集長を張っている鈴木さんが登場するあたりは圧巻。記憶が確かならば社内の確執で二玄社をスピンアウトしたから、『NAVI』に出るというのはタブーに近いはず。えいや、最後だからOKだぜのノリです。その際に行動を共にした編集者も出ています。江川と小林が恩讐を超えて酒を一緒に呑むCMみたいなもんである。
で、『NAVI』という雑誌は、クルマの性能、スペックをひたすら追求する編集記事は他誌に譲るよ―『CG』はどちらかといえばそういう内容だろう―、そのかわりクルマを介して社会のこと、カルチャーのこと、ライフスタイルのことを語ります、というスタンスだったことを最終号で改めて認識した。
だから内容がバラエティーに富んでいたし、性能・スペックに一喜一憂するクルマフリークしか分からないような専門性というよりは、誰が読んでも分かる敷居の低さが魅力だった。それからこれも重要なことだが、各出稿者の文章の質が高かった。たとえそのクルマが買えなくても雑誌を読んで楽しかったと思える原稿のクオリティーが保たれていた。何度もしつこいようだが、一部のフリークしか分からないような衒学的な内容でなかったことがよかった。つまり読み物として成り立っていたということです。
とはいえ、最近ははっきり言ってあまり面白くなかった。ペラペラと立ち読みをたまにすればそれでいいや、という感じだった。雑誌に元気がなかったといえばよいだろうか。毎号、最終号のような《ホットさ》が伝わってくるレベルだったら、間違いなく買い続けてますね。
クルマを取り巻く環境が昔と変わった?不況で広告が減った?活字離れ?ブログでもっと面白いものがある?理由は色々なのだろうけど、私にとって『NAVI』がなくなってしまうのはショック大きいですね、やっぱり。
私事で恐縮なのですが、結局オーディオ雑誌で私が書きたいこと読者の方へお届けしたいと思っているのは、『NAVI』のようなことなんだな、と最終号を読んで思いました、はい。カッコつけて言ってしまうと・・・。もちろん単品の読み物として成立させることも大切です。まあまだそのカケラみたいなことしかできてませんが、『NAVI』はなくなってもその精神だけは勝手に継承したいなと思います。
http://itsunire.blog.shinobi.jp/Entry/238/
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今日の夕刊各紙はうろ覚えではありますが、どこも『中国の新車販売台数(昨年通年)がアメリカを抜いて、ついに世界トップへ。ちなみに国内は31年ぶりに500万台割れ』というニュースを1面トップに割り付けていました。なるほどねえ、などと悠長に構えていたら、二玄社の雑誌『NAVI』が休刊する報をさきほどWebで知りました。車が日本で売れない、それに関連した雑誌も同時に売れない。
《要するにクルマなんて動けば何でもいいんじゃないの、はっきり言って所有しなくてもいいくらいでしょ。自動車文化?ちゃんちゃら可笑しいね、何それ。で、そういうのがあるとクルマ売れる訳、たくさん?文化とか頭でっかちのクダラナイこと言ってないで、てっとり早く売るには『環境』でしょ。とりあえず流行の《環境にいいかどうか》だけ気にすればいいの。文化とかどうでもいいからさ。そういう腰高なことばっかし言ってるとメシ食えなくなるよ、まったく。あっゴメンなさいよぉ、はいハイブリッド一丁、追加オーダーで電気自動車もね》てなもんが、当世流になってしまった、と。
ガビョーン…である。広告販売収入の減少という長期的な低落傾向に耐え切れなかったなんて、こちらにしてみれば《そんなに切ないこと云わんでくれ》と訴えたくなる。そんなものどの媒体だって一緒だ。オーディオ誌だって同じ状況だから、こんなことは関わるライターのハシクレとして決して記したくないが、休刊する可能性だってある。趣味教養系雑誌は総じて苦境だ。だからクルマ文化誌『NAVI』を潰すなんてのは、(それが現実なのだけれど)できれば訊きたくなかった。とほほ。
(クルマブログサイト『みんカラ』を眺めると、皆さんクルマ好きだからクルマブログなんてのをやってる訳で、ほぼ一様に《休刊は残念だ》と書いていると同時に、そういえば最近買ってなかったな、という方が多くて、むべなるかなと思った次第。雑誌休刊の原因の根は深い,,,)
私などは、趣味の実車は買えないのでせっせと本を買うことでストレス解消をしている。今日だって他社刊ではあるが、ホンダBEATの書籍と雑誌『Tipo』をちゃんと書店で買ったのに、とつい思ってしまう。
出版業界、特に雑誌においてはスクラップ&ビルドは進む一方だが、最近は《スクラップ》した後の《ビルド》の話をあまり耳にしない。業容縮小の向きだ。頑張っているのは宝島社くらいなものか。さびしい限りである。
いずれにしても(しつこいにしても)クルマも模型もそして酒も新聞も、もはや消えゆくのみの運命なのであって、亡国の道を辿っているとは言い過ぎだろうか?いわゆる地球環境問題でいうところの《ポイント・オブ・ノーリターン》は超えつつあって、大袈裟にざっくり言うと文化全般が衰退へまっしぐらに向かっているように感じる。
いささか感情的な大言壮語になってしまいましたが、私は雑誌というメディアにその位の信頼を寄せ、重きを置いています。だから、それでも私は雑誌を買い続けます!もちろん面白い記事内容が載っていることが大前提ですが。もはや気分は、負けを承知で敵軍へ挑む真田幸村軍です。いやはや軍勢が足りませぬ…
メディアの経営が世界金融危機の煽りを受けてノッピキならなくなっているというのは、実はそれ以前から直面していた課題に取り組むことを先延ばしにしていただけのことであって、世界的な景気後退局面こそが原因なのではない、などと先回書いた。
そうしたら週刊ダイヤモンド誌で、『新聞・テレビ複合不況』といったセンセーショナルなタイトルで特集を組んだ号が発売になった。
新聞もテレビも総崩れに近いと言える現況が伝わる誌面である。よいネタのチョイスで今号はそこそこ販売部数もよいのではないだろうか。内容は面白おかしくするために、トバシで書いている要素もあるように感じるが、さりとて無視するにはあまりに当事者的でそうもいかないというのが私の率直な感想だ。実に困った事態を迎えている。
近く某自動車メーカーの宣伝子と個人的な緊急ミーティングを開くことにした。管理職のボーナスを一割カットすると発表した世界を代表する社ではなく、近日タイミング悪く軽自動車をリニューアルしてしまって、そちらもそちらでニッチもサッチもいかないというから、まずは話し合いをするしかない。
そうしたら週刊ダイヤモンド誌で、『新聞・テレビ複合不況』といったセンセーショナルなタイトルで特集を組んだ号が発売になった。
新聞もテレビも総崩れに近いと言える現況が伝わる誌面である。よいネタのチョイスで今号はそこそこ販売部数もよいのではないだろうか。内容は面白おかしくするために、トバシで書いている要素もあるように感じるが、さりとて無視するにはあまりに当事者的でそうもいかないというのが私の率直な感想だ。実に困った事態を迎えている。
近く某自動車メーカーの宣伝子と個人的な緊急ミーティングを開くことにした。管理職のボーナスを一割カットすると発表した世界を代表する社ではなく、近日タイミング悪く軽自動車をリニューアルしてしまって、そちらもそちらでニッチもサッチもいかないというから、まずは話し合いをするしかない。
新聞やジャーナリズムが大きな物語であった時代は終わりを告げたと前回記したが、その象徴とも思えるのが朝日新聞が赤字に転落したという報道(9月中間決算)。世界金融危機による影響というよりも、昨今の用紙価格高騰、少子高齢化による部数減、景気減退に伴う広告収入減、この3つが原因とある。
新聞はかつてメディアの盟主だった。しかしその立場をテレビに明け渡して久しい。ニュースを伝える媒体、広告を発信する媒体としての魅力を失いつつある。人々のメディア受容の形態が徐々に、そして明らかに変わってきたことへの対応が追い着いていない。
それにしてもあの「天下の朝日」が、である。
最近忙しく仕事で人に会う中で、「オヤジが朝日だったんですよ」という方が偶然続いた。マスコミとは関係のない職種に就いている人の口から、そういう言葉が出てきて予期していなかったから驚いた。しかも二人も!少なくとも私なんかよりも十や二十も年齢が上で、人生の酸いも甘いも知るだろう、そのお二人の科白の中には若干の憧れや誇らしさが含まれていた。
だからこその朝日新聞だ。何だかんだと言っても、やっぱり良かれ悪かれ「天下の朝日」だ。その新聞社が赤字に転落したのだから、その他の同業者は言うに及ばず。大変に苦しい台所事情の社ばかりである。テレビ局だってこの上期、フジテレビの最終利益は前年に比べて半減したし、日テレとテレ東は赤字であった(記憶が正しければ局に相違ないはず)。
新聞凋落の来たるべき日が、来たるべくしてやって来た。
だが、この傾向は何も急に昨日今日から始まったのではなく、既に徐々に進行していたものだ。それをいかにもここ最近大変な状況になったように報道したりするけれども、凋落の潮流を見逃したり目をつむったりし、さしたる分析や対策を施して来なかった新聞メディア経営層の責任は重い。逆流の河を登るような果敢な舵取りができるようには思えない。
新聞はかつてメディアの盟主だった。しかしその立場をテレビに明け渡して久しい。ニュースを伝える媒体、広告を発信する媒体としての魅力を失いつつある。人々のメディア受容の形態が徐々に、そして明らかに変わってきたことへの対応が追い着いていない。
それにしてもあの「天下の朝日」が、である。
最近忙しく仕事で人に会う中で、「オヤジが朝日だったんですよ」という方が偶然続いた。マスコミとは関係のない職種に就いている人の口から、そういう言葉が出てきて予期していなかったから驚いた。しかも二人も!少なくとも私なんかよりも十や二十も年齢が上で、人生の酸いも甘いも知るだろう、そのお二人の科白の中には若干の憧れや誇らしさが含まれていた。
だからこその朝日新聞だ。何だかんだと言っても、やっぱり良かれ悪かれ「天下の朝日」だ。その新聞社が赤字に転落したのだから、その他の同業者は言うに及ばず。大変に苦しい台所事情の社ばかりである。テレビ局だってこの上期、フジテレビの最終利益は前年に比べて半減したし、日テレとテレ東は赤字であった(記憶が正しければ局に相違ないはず)。
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